学校近くになるにつれ、女子達の黄色い歓声に気づく。




「キャー!!やっぱり生徒会長かっこいい!!」


「あのクールだけど優しい感じ!彼氏にしたいっ!!」


「あー!ずるい!!私が先に告白するんだからねっ!」




大声で告白予告って・・・と苦笑し、黄色い歓声の向けられた先を眺めた



そこには生徒会長の藍澤 裕翔がいた。



パンフレットに載っていた通りのイケメン。




その時チラリと目が合ってドキンと心が一瞬跳ねる



(男でもドキっとさせるなんてイケメンってなんて罪な生き物なんだ・・・・。)




今までに一度も彼女がいた経験はなかった。



すこし生徒会に入ればモテるのかと想像してみる。




けど・・・




「あんな風に目立つのはゴメンだな。。。」




この学校は生徒中心。





つまり生徒の上に立つ者たち・・・つまり生徒会は相当目立つのである。





何があろうと入りたくないと入る前から心に決めていた。





まあどちらにしろ入れなんてしないけど。




「あ!そろそろ行かなきゃ遅れる!!」




小走りで校舎の方へ向かう。




「・・・・・。」





その時、冬生はあんなことが起こるなんてこれっぽっちも予測していなかった。



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